吐き気

吐き気について

吐き気は、脳の嘔吐反射中枢が刺激されることにより発生する症状です。吐き気の後に嘔吐するケースもありますが、これは体内に蓄積された有害物質を廃除する防御システムの働きにより起こる現象です。吐き気は消化管のトラブルが原因で発生することが主ですが、乗り物酔いや妊娠中のつわり、薬剤、眼、心臓、脳の疾患によりおこることもあります。適切な治療法を選ぶためには、吐き気の原因を正しく特定することが大切です。

こういう場面で吐き気がしませんか?

  • 飲み過ぎた後
  • 食べ過ぎた後
  • 強いストレスを感じたとき
  • 薬を飲んだ後
  • 朝起きてすぐ
  • 発熱や胃痛、胸焼け、腹痛、下痢、便秘などと一緒に吐き気を催す

受診した方が良い症状

  • 吐き気や嘔吐が激しく、水分を摂取しにくい
  • 吐瀉物に血が混ざっている、吐血している
  • 吐き気や嘔吐が数時間も収まらない
  • 頻繁に症状が現れる
  • 腹痛や下痢などの症状を伴っている

上記の症状がある方は、直ちに医療機関を受診してください。

吐き気の原因

吐き気の原因として多いのは、消化器における何らかのトラブルです。代表的な例としては、胃や腸の炎症、運動機能低下などを挙げられます。また、ストレスや薬の副作用により、吐き気を催すケースもあります。

薬による副作用

疾患の治療などを目的に日常的に薬を服用している場合、副作用として吐き気や嘔吐が現れるケースがあります。代表的な例として挙げられるのは抗がん剤です。その他にも鎮痛に用いるオピオイド、心不全治療に用いるジギタリス製剤、喘息治療に用いる気管支拡張薬(テオフィリン)といった薬剤は、吐き気や嘔吐を副作用に含む薬剤として知られています。

食中毒

ウイルスや細菌を体内に取り込んだことが原因で発生する食中毒は、腹痛や下痢のほかに吐き気や嘔吐といった症状を伴う場合があります。特にノロウイルスやO157といった病原性大腸菌や、アニサキスによって引き起こされた食中毒は、吐き気や嘔吐を起こす可能性が高いです。

ストレス

ストレスや過緊張、過労も吐き気や嘔吐の原因になります。これらの原因により脳が刺激されると、嘔吐中枢が反応して吐き気を催したり、さらに強い刺激が加わると嘔吐したりする場合があります。

考えられる疾患

逆流性食道炎
胃酸や胃の内容物が食道に逆流し、炎症を起こす病気です。吐き気や嘔吐の他には、胸焼けやみぞおちの痛み、飲み込みにくさ、咳などの症状を伴います。
機能性ディスペプシア
胃カメラ検査により異常が認められないものの、慢性的な胃の不快感が続く状態です。吐き気の他には胸焼け、胃もたれ、げっぷ、早期膨満感、みぞおちの痛みなどの症状があります。
感染性胃腸炎
細菌やウイルスに感染したことが原因で、胃腸に炎症が起きている状態です。強い吐き気や嘔吐に襲われる場合があるほか、下痢などの症状が出現するケースもあります。
胃がん
胃がんは初期症状はほとんどありませんが、進行すると、胃の出口が狭くなって食べ物が通らなくなったりすることがあります。食後すぐに満腹感を感じたり、吐き気や嘔吐を繰り返したりするようになります。
胃・十二指腸潰瘍
胃酸の過剰分泌などによりバランスが崩れ、胃や十二指腸の粘膜がダメージを受けた状態です。吐き気の他には、胸焼け、空腹時などのみぞおちの痛み、貧血、黒色便といった症状が出現します。
腸閉塞
腸管が詰まったり、腸の働きが低下したりして、内容物がスムーズに肛門へと流れない病気です。ガスや内容物の蓄積により吐き気や嘔吐が起こったり、下腹部が張ったりします。

吐き気の予防と対処法

口の中を清潔に保つ

食前にうがいをすると吐き気を予防しやすくなります。番茶やレモン水、ノンシュガーの炭酸水、氷水でうがいをすると効果的です。

刺激のある食べ物を避ける

香辛料やカフェイン、アルコールなどの刺激物を過剰に摂取することは避けましょう。過剰摂取により、吐き気を悪化させる場合があります。

食事を工夫する

消化に良いものや、さっぱりしたものを中心とした食生活にしましょう。お粥やうどん、にゅうめん、豆腐などがおすすめです。

内視鏡検査で吐き気や嘔吐の原因を検査

吐き気や嘔吐の症状は、様々な疾患が原因で引き起こされます。正しく治療するためには、原因となっている疾患を正確に特定することが大切です。逆流性食道炎や胃炎など上部消化管の病気の疑いがある場合は速やかに胃内視鏡検査などを行うため、病気の見落としや治療の遅れを避けられます。

胃内視鏡検査(胃カメラ)